現在でも多くの住宅の屋根に使われている瓦ですが、メンテナンスが必要なことはご存知でしょうか。新城市でも、築30年を越える和風住宅であったり、洋風なデザイン住宅の屋根で使われていますよね。
そんな瓦屋根について今回は参考にしていただきたいお話です。
瓦屋根の種類
まず瓦屋根は瓦を屋根材として使用している屋根のことで、大きく分けて和瓦と洋瓦があります。
その他にも平板瓦、モニエル瓦、セメント瓦がありますが、分類としては洋瓦になります。
写真にある5つの瓦を使った屋根が新城市には多いですが、瓦の種類によりメンテナンスの方法が異なりますので、順番にご説明していきますね。
瓦のメンテナンス方法
まずは瓦のメンテナンス方法についてですが、3つの方法があります。
屋根塗装は塗料を塗ることで、瓦の表面を保護して長持ちさせる方法です。
部分修理は一部の割れた瓦の交換やズレの直し、瓦の積み直しをすることで修理する方法です。
葺き替えは、今の瓦をすべて撤去して、屋根全体を新しく葺き直す方法になります。
それでは、これらのメンテナンス方法のどれが適切かを、瓦の種類別に下記の表を使ってご説明していきますね。
瓦の種類 | 屋根塗装 | 部分修理 | 葺き替え |
---|---|---|---|
和瓦 | 不要 | できる | できる |
洋瓦 | 不要 | できる | できる |
平板瓦 | 不要 | できる | できる |
モニエル瓦 | 必要 (10年~15年周期) | できないことがある (瓦が無い場合) | できる |
セメント瓦 | 必要 (10年~15年周期) | できないことがある (瓦が無い場合) | できる |
表をご覧いただくと、和瓦、洋瓦、平板瓦は屋根塗装が必要ありません。
これは原料が粘土で出来ているため、雨水を吸収することがないためです。
そのため、これらの瓦のメンテナンス方法は部分修理が適しているといえますね。
次にモニエル瓦とセメント瓦ですが、こちらは屋根塗装によるメンテナンスが必要です。
(10年~15年周期)
和瓦などと違い、原料がセメントになりますので雨水を吸収してしまいます。
そのため、塗料により表面を保護して、雨水を弾くようにする必要があるのです。
そして、この瓦で注意が必要なのが部分修理についてです。
セメントを原料にしたモニエル瓦とセメント瓦は、現在生産が終了している場合が多いです。
ご自身で予備の瓦をお持ちであれば別ですが、新しく手に入れるのは難しい状況なので、
瓦が割れたときに新しく差し替えることが出来ない可能性があります。
そのため瓦が傷んでくる前に、屋根塗装により保護することが必要です。
そして葺き替えは瓦を新しくする、もしくは金属屋根などに替えてしまう事なので、瓦の種類は関係なく行うことができます。
屋根塗装、部分修理ができない場合は最後の方法になります。
そのためメンテナンス方法の順番としては、屋根塗装→部分修理→葺き替えになりますね。
メンテナンスが必要な時期
続いて、メンテナンスが必要になる時期について表をご覧ください。
瓦の種類 | 築年数 |
---|---|
和瓦 | 20~30年 |
洋瓦 | 20~30年 |
平板瓦 | 20~30年 |
モニエル瓦 | 10~15年 |
セメント瓦 | 10~15年 |
実は和瓦、洋瓦、平板瓦は瓦本体の耐久年数が50年~100年といわれており、とても長持ちする屋根材になります。
これだけを聞くと、50年メンテナンスが要らないなんて思ってしまいますが、そうではありません。
瓦屋根は、漆喰、谷樋、銅線といった瓦以外の建材も使って造られていますので、先にそれらの劣化が起きてくることがほとんどです。
そのため、50年よりも早く20年~30年あたりで屋根を点検し、必要な部分の修理を行うことで、これらの瓦屋根は長持ちさせることができます。
そして、モニエル瓦とセメント瓦は瓦本体の耐久年数が30年~40年といわれています。
この耐久年数は、屋根塗装によるメンテナンスを行った上での耐久年数ですので、屋根塗装をしなかった場合、早く劣化してしまうことになります。そのため、最初の塗装から10年~15年周期で屋根塗装をしていくことが、長持ちさせる方法になりますね。
メンテナンスが必要な状態
では瓦屋根でメンテナンスが必要になる状態とはどのような場合でしょうか。大屋根(一番高い屋根)は下から見えませんが、下屋根(一番低い屋根)は下からでも見ることが出来ますので、ご自身のお家を一度確認してみてくださいね。
1.瓦のズレ・割れ
瓦のズレ・割れは空いた隙間から雨水が入るため、室内への雨漏りにつながります。瓦の並べ直し、または新しい瓦に交換することで直ります。放っておくと下地まで腐らせてしまい、費用がかさみますので早めに対処したいですね。
2.漆喰の欠損・脱落
瓦屋根の漆喰の欠損・脱落は屋根の状態を示すサインになっていることがあります。瓦屋根の漆喰は主に棟部に使われていて、取れてしまった漆喰の数によって直し方が変わります。
取れた漆喰が1つか2つであれば、取れた部分に新しく漆喰を塗り直しますが、5つ以上取れている場合は、棟部からの雨漏りが疑われるので注意が必要です。場合によっては、棟瓦の積み直し工事を行う必要がでてきます。
そのままでは棟瓦が崩れてしまうかもしれないので、専門家に一度見てもらう必要があります。
以上2つのポイントがご自身でも気づくことのできる、瓦屋根のメンテナンスが必要な状態になります。
瓦屋根の点検ポイントは他にもありますが、あとは実際に屋根に上がって見てみないと分からないんです(プロによる目線)
屋根点検は高所で危ないので、ご自身では絶対に屋根に上がらず、プロにお任せくださいね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
瓦屋根は寿命が長いため、メンテナンスを後回しにしてしまいがちです。今お住まいのお家が築20年以上であれば、一度屋根の点検をされることをおすすめします。最初から葺き替えなど費用の掛かる工事は薦めませんので、ご安心くださいね。
葺き替えをする場合でも、瓦より費用の安い金属屋根に葺き替えることも出来ますので、ご希望をお聞かせくださいね。
奥三河外装は自社職人による施工で、屋根の塗り替えも屋根工事の実績も豊富にありますので、お気軽にご相談ください。
瓦屋根は種類ごとに適切なメンテナンスをすることが大切です。
瓦屋根の状態が心配な方は、お気軽にご相談ください。